言葉の力

四半世紀を生きてきた僕の人生において、
恩師と呼べる方々にも出会ってきた。

その方々からいただいた言葉に救われることが度々ある。

中学高校とお世話になったサッカークラブチームの田澤コーチ。
当時高校生だった僕が、
中学生の後輩たちの合宿にアシスタントレフェリーとして帯同し、
その合宿の宿泊施設にて。
夜中に呼び出され、2人になった時に直々に頂いた言葉。
「管理・監視・愛情」
プレイヤーとしてはどうしても下手くそで、
指導者を目指そうと考え始めていた自分にコーチがくれた言葉だ。

例えば合宿中、チームのメンバーが夜中になかなか寝ずに遊んでいたりする。
まぁ中学生だし、遠征先でテンションが上がってしまうのは分かるが、
次の日の試合に備え寝かしつける必要があるとき、

「管理」まずはきちんと寝るように指示する。
「監視」寝てない子供たちがまだいないか見回り。
「愛情」寝てしまった子たちの布団がはがれていないかチェック。

これは単に合宿の夜だけではなく、
どの場面においても当てはまるのだとコーチは教えてくれた。
「俺が死んだとき、墓石にこの言葉刻んでくれ」とも笑いながら語ってくれた。



もう1人、僕が室蘭の大学に通っていた時、
軽音楽部の行きつけの居酒屋「おぶりがぁど」のマスターである中森さん。
ほぼ毎晩このお店を訪ねては、
先輩後輩たちと音楽について夜な夜な語りあった大切な場所。
お金がないときに何度かツケてもらったり、本当にお世話になった。


ギター、ブルースが好きで、
部室で一緒にセッションしたりもした。
セッションした日の夜はいつものようにおぶりに集まって反省会。
先輩たちに飲まされる僕らを温かい目で見守ってくれたマスター。
僕の大学生活を誰よりも見てきたマスター。

8年前、僕が大学を退学した2か月後に逝去してしまわれた。

そんなマスターに不意に言われた言葉。

「セルジオは首がしっかりしているからベースが上手い、リズムに強い」
って言葉。いまだに脳裏にずっとある。
苦しいときほどこの言葉を思い出し、
その度に「まだあきらめきれない」って気持ちになれる。


僕はまだバンドに未練タラタラで、
東京でベースを鳴らしてます。天国にも僕の音が届いてたらいいなぁ。


おぶりのコーヒー焼酎が恋しい

コメント

このブログの人気の投稿

セルジオさん

ベリーウマーバ

明日は大阪