置き去りの感情を掬い取る

今この文章を
北海道・札幌にて打ち込んでいる。

ここ1週間の出来事をまとめたいと思いPCを開いた。乱文になりそうだが。


12/6、新代田FEVER

俺たちの自主企画『一語一会』の東京編。共演は2、ズーカラデル。

ズーカラデル。
札幌に住んでいたころから切磋琢磨してきた仲だけど、
毎日のように遊んだり飲んだりするような仲ではなく、
でもお互いに上京したタイミングが被ったりなんかもして
ずっと気にかけていた友達。

以前に彼らの札幌での自主企画(2マン)に誘われたこともあって
今回は俺たちから誘いたかった。

そして2。
ボーカルのさくらいが、2のボーカル古館さんの根っからの大ファン。
知っている人は知っているが、
マイアミはつい先日まで登場SEに古館さんのソロ弾き語り音源をかけていた。
そしてドラムのゆっこは
3年前にマイアミのサポートドラムをやってくれていた旧友・戦友だ。
俺の誕生日、ライブハウスの楽屋で「やんやんつけボー」もらったこと、
未だになんか不意に思い出すよ(笑)
久しぶりに話したけどお互い何にも変わってなかったな。

2は先日、TOKYO CALLINGの渋谷WWWトリを務めているのを見て以来。
ズーカラデルは冬の札幌、ネクライトーキ―のツアー2マンライブを見て以来だった。

どちらのバンドのライブも熱さの中に優しさが詰まったライブをしていた。
ズーカラは「生活」っていう曲からライブが始まった、
少しだけウルっと来てしまった。(少しだけな!笑)

2のセトリはとにかく鬼。
35分セットの最高の使い方をしていた。
見習いたいと強く感じた。と同時に
「彼らのライブの後なら俺たちは大丈夫だ」と楽屋裏でなんだか勝手に確信した。


この日はいつも来てくれるお客さんが多いような感じがした。
最新版のマイアミパーティ、いかがだっただろうか。
この日は本邦初公開の新曲を1曲演奏。
新曲を弾き始めたときのみんなの顔はやっぱり好き。
ノリ方なんて本当はなんだっていい。
初めて触れる音に対しての真剣な表情、毎回毎回思うけど一生忘れたくないな。
この曲はこれからライブを重ねれば重ねるほど化けそうだ。
評判も感触もとても良かった。
今後に乞うご期待。

序盤からボロボロと泣いてくれるお客さんが前の方にいた。
初期衝動をむしろ受け取った、受け取れた1日。
帰りにマサキユとラーメンを食べた。
マサキユの頼んだカレーラーメンが旨すぎてずるかった。

キラキラ輝いとるやんけ



12/7、下北沢にて

昨日の興奮冷めやらぬうち、
昼の明るい時間からの出番。場所はSHELTER。
今年幾度となくお世話になったライブハウス、音出しの段階から安心感があった。

リハの時点で集まりだすお客さん。
マイアミの出番のころには溢れるほど集まってくれた。
本当に感謝しかない。1年の集大成みたいなライブが出来た気がする。

そのあとERAに移動。
THE BOYS&GIRLSのサポート。
昨日の2を見て感じた熱量をこのステージに活かしたかった。
その結果、鬼みたいなライブが出来たと思う。
まさに爆発。
 内緒だけど『卒業証書』って曲の後半で、
新しいアレンジを3日前くらいにみんなで練って作って、
そのパートが本番で上手くできたとき

「あーーーーーー!これだよ、これがバンドだ!」

って気持ちに本気でなった。
みんなステージ上で喜びすぎてそのパートの後、
なぜか曲中なのに顔を見合って嬉しさを爆発させてたら、
ほんとはみんなで
「ウォーオーオーオーオー」ってシンガロングしなきゃいけないところを
歌うの忘れてて面白かった。
なんだろうな、これもまたなんだか久しぶりの感情。
ちなみにボイガルのライブ前の楽屋の雰囲気が俺はすごく好きだ。
みんな緩くて、
だけど心の内はみんな少しづつ沸々と煮えたぎらせているような、そんな雰囲気。

ライブが終わって事務所へ移動、某プリプロを済ませ1日が終わった。

なんやこの時もキラキラ輝いとるやんけ



12/8、渋谷JAPAN'S NEXT

この日もボイガルのサポート、場所は渋谷、
昼の早い時間からの出番。
夏の大阪・見放題から始まった
THE BOYS&GIRLSのサポートとして年内ラストの演奏

気が引き締まらないわけがない。
夏からずっと思っているのだが、
ワタナベシンゴという
1人の男のストーリーに関わらせてもらっていることがなにより嬉しい。
そして彼の生き様を真隣りで感じれること、
毎回毎回が自分の生涯の何か生きる力になると感じている。

1曲目が始まった時点ではお客さんは完全にアウェイムード。
だったが、演奏に気持ちを乗せ歌に気合いを込めたらきちんと届いた。
忘れかけていた感覚を取り戻すようなそんな時間だった。


このイベントには知り合いのバンドがたくさん出ていて、
出番後に嘘カメの渡辺さんと久しぶりに会うことが出来てゆっくり話せた。
そして先日対バンしたばかりの2、
今年も何度も共演した3markets[]、
レーベルメイトのヤングオオハラのライブを見た。

特にヤングオオハラのライブは抜群だった。
負けてられんな、と本気で思った。強くて優しい音楽だった。


この日は前日に出演していた下にての2日目で、
ヤングを見たあと渋谷から下北沢へ移動。
時速36kmとTHEラブ人間のライブも観させてもらった。

時速はさっきまで渋谷でボイガルのライブを
一緒にステージ上でやっていたギター・開のバンド。
1日でこんなにバタバタと動き回って大変だろうに、
2日にわたるサーキットイベントのトリ前を堂々と演奏していた。
前に見たときの時速の開とは音も目つきも全然違った、
成長しているのだな、彼もまた。
若い力って末恐ろしい、そしてそんな発展途上の彼とロックンロール出来ることを僕は嬉しく思う。


1日移動し、
12/10、名古屋クラブロックンロール。

忘れもしない2018年3月。
俺たちが初めてこのクラブロックンロールでライブした日。
僕らはその前日に下北沢ERAでライブをした。
ライブ後に居酒屋でミーティング。
撮影していたライブ動画をみんなで見返し

「セルジオの演奏はお客さんに向けての演奏ではない、内に籠っている」
「煽れていない、パフォーマンスが弱い」
「ライブ衣装もダサイ」
「コーラスもダメダメすぎて聴くに堪えない」
「ライブ後にセルジオの演奏のことがSNSに書かれたことがない」。

全部否定された、
打ちのめされたミーティング。
あの日のことはいまだに引きずっている。
そんなライブの翌日が名古屋クラブロックンロールだった。
必死だった。振り落とされたくなかった。
1人でも多く伝えたかった。感情をむき出しに僕は4弦をかきむしった。

クラブロックンロールに来るといつもその時の感情がよぎる。
自分自身に勝ちたくなる。
この日も共演の「愛はズボーン」が圧倒的なライブをしていた。
この後に僕らが演奏して、
果たして彼らを超える盛り上がりを見せることが出来るだろうか?
と少し怖くなった。

けど、あの日のことを思い出して気持ちを切り替えた。

「こんなかっこいいバンドに、今の俺たちのライブを見せることが出来る」
という事実にむしろ喜びを感じワクワクした。

そして「こんなかっこいいバンドのライブを見に来ているセンスの良いお客さんに僕らのライブを見てもらえる」

ということに逆に興奮した、ギヤを上げた。

そんな感情で臨んだライブは言わずもがな、
いま持っている自分たちの武器で最大限のパフォーマンスが出来たと思う。
「はじめまして」のお客さんにも僕らの熱量は届いた。
1年前の名古屋、そして一昨日の渋谷で得た感情を混ぜ合わせることが出来たと思う。
大丈夫だ、俺もちゃんと成長できている。

ほわわわああああってやってる時です


12/11、大阪。心斎橋Pangea。
自主企画『一語一会』の大阪編。

以前ツアーに呼んでいただいたreGretGirl、
はじめましてのザ・モアイズユーと共演。

リグレットのBaのとっくん、
はじめましては今年の5月の下北沢SHELTERでのライブだったんだけど、
初対面なのに「ベースのマインドが似てる」って
お互いに感じた希有すぎる出会いだった。
久しぶりに
「こんなにタイプの似ているベーシストと出会えた!」
って嬉しかったのを覚えてる。
いま振り返っても最高だな。

そしてこの日はじめましてのモアイズユーのベースのいとださんも、
信じられないくらいマインドが似ていて笑った。
こんな3人が集まる日ある?(笑) 打ち上げで話したけど、
まだまだ全然話したりないな、
今度ゆっくり3人で話す機会を作りたい。いい出会いだった。

ライブは言わずもがな、
昨日の衝動を引きずってそのまま大阪のステージにぶつけることが出来た気がする。

大阪はこの日が年内ラスト。
いつもいつも遊びに来てくれる皆様、
そして初めて俺たちに出会ってくれた皆様にも感謝。良いお年を!

良いお年を!



共通してこの1週間は

「バンドが楽しい」「ライブはやっぱ最高だな」

というバンドマンにとっては当たり前すぎる感情を
久しぶりに全身で感じれた日々だった。
バンドとは関係ない部分に追われる日々を抜け出し、
渾身の爆音で挑んだ5本。

耳に、目に、心にその時々の感情を焼き付ける。
まだまだ上へ行ける、熱さの中にきちんと冷静さを保てたライブが出来る。

さあ明日は札幌。
また新しい景色を見たい。

置き去りだった感情は自分の手で掬い上げる。
誰にも邪魔させないが、決して強情ではなく、
優しく力強く、だ。

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